「所長のこらむ」平成31年・令和元年

このページは、松永会計事務所新聞の「所長のダンディコラム」を掲載しています。

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平成31年・令和元年

【 多 解 】 R01.12

 数学の世界で起きている多解問題をご存知ですか。解は一つだが解法は種々ある。一つの問題に対して様々なアプローチから解を求め、数学の楽しさや自分で考える大切さを実感させ、場合によっては学校の枠を超えインターネットで解法を交換する。但し、正解は一つである。以上は数学教育における多解問題。
 経営の世界では予定される正解は存在せず、あるのは結果だけ。考えに考え抜いた経営判断が予定通りの結果に結びつくことは皆無・・・まれに予定していた正解の枠を遥かに超える結果となる事もある。いずれにしても正解はない。そうであるにも拘らず経営に携わる人々は正解を求めて日夜考えを重ねその実現に向けて自らを駆り立て、自分だけの正解に向けて突き進んでゆく。多くの先駆者が失敗を重ねた隣に成功の基があった。という話はよく聞く。経営の世界では正解は一つではなく無限にある。無限にある正解から一つを拾い出す。どうしたらその一つを拾い出せるか。・・・・誰にもそれが判らない。だから経営に携わる人間は情熱を傾け、無謀とも取れる決断をし、己をその世界に放り込む。お付き合いしている経営者の方々から受ける私の思いだ。経営の世界では正解は一つではない、一つの正解は誤りである。経営の世界は多解である。
 仕事がら経営に関わる話をする機会は多く意見も求められる。そんな時には自分の思ったことを率直に語るよう心がけている。例え先方に不愉快の思いをさせる恐れがあっても。

【 疎開(ソカイ)  知っていますか】R01.11

 太平洋戦争(第2次世界大戦)の末期(昭和19~20年)。刻々と不利となる戦局下で、予想される敵国飛行機による空襲爆撃の被害を避けるため、大都市などに住む国民学校初等科(現在の小学校)の児童を、個人または集団で農山村地帯に移住させた。それが疎開です。
 当時、父の勤務(海軍)の都合で住んでいた神奈川県横須賀市は軍関係の施設が多く、空襲の的となると予測されていたので疎開の話が持ち上がったのでしょう。我が家では集団学童疎開ではなく、父と中学生の兄を残して母方の在所である焼津市への個人疎開を選びました。母が女学校1年生の姉、初等科3年の私、未就学の弟と妹の4人を連れての疎開となったのです。昭和19年の7月一学期が終わり夏休入りの時でした。思い出があります。
 疎開の前夜、母親から仏壇の前に来るように言われました。仏壇前はお叱りを受ける場なので、身に覚えはないが何かやらかしたか?恐る恐る仏壇前に正座で待つ。入ってきた母は私の前にピタリと座り、しばしの間をおいて一言「明日から焼津で暮らします。これからはお前を叱ることはしません。お前も間もなくトオ(10)になります。この世の中でやってよいこといけないことの区別はつくはずです。だからお前を叱ることは止めます」そして無言のひと時の間をおいてつぶやいたのは「天知る。地知る。我知る」お説教時の常套句でした。以後叱られた記憶はなし。しかし、「天知る。地知る。我知る」と呟きながら己を叱責したこと数知れず。未熟者!

【 会社は誰のモノか】R01.10

 会社は株主のモノか?・・・・それとも株主を含む利害関係者のモノ?「コーポレートガバナンスの主催者は誰か」と題する意識調査に絡む話題を3年前に本欄で取り上げたことがある。1990年代のアンケートではアメリカ=76%で「株主第一主義」。対してドイツと日本では株主以外のステークホルダー(利害関係者)すなわち労働者、顧客、取引先や地域社会にも目を配るべきとするステークホルダー理論で、 独=83%と日=97%。両論はそれぞれのお国柄を背景に企業経営の在り方を主張し、ノーベル賞受賞経済学者の論争も行われた。
 8月19日。アメリカの主要経営者団体ビジネス・ラウンドテーブルが発した、「株主第一主義」を見直すとの宣言が世界を驚かせた。アメリカ型経営が転機を迎えだしている・・・と。最近アメリカの企業トップは政治や一部の株主から株主価値の増大より幅広い視野で会社経営すべきとの強いプレッシャーを受け続けている。企業は株主以外のステークホルダーや地域社会にも目を配るべきと宣言したビジネス・ラウンドテーブルの声明文には、最近相次いで発覚している経営トップの不祥事。或いは政治と経営の絡みや国際関係の不可解な出来事を読み解くヒントと感じている。
 日産トップへの風当たり、米中貿易戦争、泥沼化する日韓関係等々。他人事、お国や大企業の話としての油断は禁物。情報化社会では自分を取り巻く距離感が狭くなっている。小さいと思い過ごした結果が意外な結果を招いてしまう。これぐらい・・・・は容易に世間の知るところとなり、災いとなってわが身に降りかかる。経営を見る目は年々厳しくなっていると、心して日々を送らなければなるまい。

【 世界最初の経営セミナー】R01.09

 夜半、睡眠剤代わりの本に書かれていた。世界最初の経営セミナーは、1882年にドイツの郵政庁によって企画された。企業トップだけが招かれたセミナーのテーマは、電話を恐れぬ方法。しかし、参加者はゼロ。ゼロどころか招待を受けた企業トップたちを怒らせた。電話を使えという発想が気に入らなかった。電話は使用人が使うべきものだったから・・・・こんな役にも立たない記事を読んで、遠い昔を思い出した。
 幼時1940年代・・・年代的には冒頭の1882年と現在2019年の中間当り、そんな夏の記憶話。当時、父親(海軍)の勤めから鎮守府のある横須賀市に住んでいた。もっとも父は艦に乗ることが多く、ほぼ母子家庭状態。小学校(当時は国民学校)が夏休みになると、母は私たち(姉、私、弟)幼年組を引き連れ、在所である焼津市(当時は町)を訪れるのが恒例だった。母方の二人の伯父は、共に手広く商売に関わっており、造りは全く違うが家の構造はなぜか似ていた。玄関を入るとすぐに帳場と称する部屋があり、ここがご主人様の居場所。帳場前の土間のやや奥まった脇に電話小屋??・・・公衆電話ボックスもどき・・・が置かれていた。帳場は同年輩の従弟と私たちの遊び場でもあった。そんな時、電話が鳴り響く。すると、近くにいた家人、奉公人や女中たちが電話に出て用件を承る。問題は、伯父たちが帳場に座っている時。どんなに鳴り響いても伯父たちは絶対に電話に出ない。誰かが出なければ電話のリンはやがて止まる。毎度のことなので気になっていたが、何故か訊ねづらい。
それでもある時、いくらかは話をしやすい下の伯父に理由を尋ねた。その時の情景は今でも覚えている。伯父は仕事の手を休めて顔をあげ、ハナ眼鏡をずり挙げながら「いいかフンボー(当時の私の呼び名)男は電話なんぞに出るもんじゃぁない」の一言。訊き返せなかった。

【 グローバル企業】 R01.08

 引き続きドラッカー教室・・・・・多角化に続いてのテーマである。
 それぞれの国家がそれぞれの国を統治する中で、国を超える存在となっているグローバル企業は多い。トヨタは日本で創業したが、今では多くの国で資材を調達し多くの国で生産し世界を相手に販売している。税金もそれぞれの国にそれぞれの法に従って納税している。まさに世界のトヨタである。世界中のモノがネットを通して手元に届く。国・・?・・・関係なし。グローバルである。
 モノは届くがテーマとしては重い。案の定読み合わせ段階での空気は重い。個別意見のスタートでも声は小さい。が、某君の「S社では韓国、中国、ロシアの業者と組んで仕事をしている。これグローバルだよネ」の一言で空気が変わり、以後は身近の出来事などの発言が続いた。場にはいつか日常的な存在としてグローバルを受け入れる空気が生まれた。これからが楽しみである。
 グローバル企業にまつわる神話は多い。以下はドラッカーの受け売り・・・・
① グローバル企業の発展は大企業だけとの神話⇒⇒⇒グローバル企業の規模は各国の国内企業と同じように多様である。小規模グローバル企業の方が大規模グローバル企業より早い成長を遂げ、より良い成果を収めているケースは多くある。ただ、新聞の見出しにならないだけである。
② グローバル企業はメーカーだけに言えることであるとの神話⇒⇒⇒1971年の春、あるアメリカの大銀行の東京支店が日本企業のラテンアメリカ子会社に対し1500万ドルの融資をするに際し、詳細は同銀行のロンドン支店とフランクフルト支店が詰め、アメリカ、日本、イギリス、フランス、オランダ、スイス、スウエーデン、ラテンアメリカの銀行八行が参加。資金は金利の安いドイツで調達したケースがある。アメリカではコンサルタント会社、公認会計士、広告代理店の方がメーカーよりはるかにグローバル化が進んでいる。・・・・よ~~し会計事務所にもチャンスあり。

【 事業の多角化 】 R01.07

 松永会計で毎週水曜日に開催のドラッカー教室は足掛け9年目に入った。いま取り上げているテーマは事業の多角化である。事業を成長させるためには避けることのできないテーマである。ドラッカーは「本分を守れとの言葉は常に正しい。組織は多角化していないほどマネジメントしやすい。
シンプルであれば平明である。組織の全員が自らの仕事を理解し、自らの仕事と全体の成果との関係を知る。活動を集中する。期待を明確に規定することもできるし、成果を評価測定することもできる。複雑でなければ問題も少ない」つまり、事業が進化・成長すれば組織は複雑化し様々な問題を引き起こす。GM,IBM、トヨタ等々世界的大企業を引用し実態と対応策を考えることとなる。研修は読み合わせを行った後、各自が順次それぞれ自分の思いを述べ、話し合いを繰り返す形式で行われる。
 今回取り上げたいのは、世界的な大大企業を取り上げて解説される経営上の問題を、参加スタッフ諸君がどう理解し自分なりの考えをどう主張するか・・・・であり、私が注目するところでもあった。かつてはテーマと事例の大きさに振り回され、意味不明な話も間々あったが、足掛け9年の研修経験は、卑近の事例・・・・担当している関与先や家庭内、個人的な人間関係などを取り上げて話をするようになってきた。つくづく研修を続けてよかった、との思いを強く持っている。まことの継続は力なり。である。
次なるテーマは積み重ねた成果を関与先に届けることとなる。
 ドラッカーへと戻る。事業の展開や多角化を考えるとき現状への調和は欠かせない(現状を無視しての多角化失敗例は身近に多くみられる)。方法は二つしかない。自社が置かれている市場をもとに事業・技術・製品・活動を統合して多角化しつつ一体性を保つことと、自社の技術をもとに事業・市場・製品・活動を統合して多角化しつつ一体性を保つこと。と教える。まだまだ研修は継続する。

【 決算書って何? 】R01.06

 学び・観察し・作成して65年・・・・振り返れば人生の大半を共にした道ずれである。
そんな長いお付き合いを続けてきた決算書ってそもそも何なの?説明によく使われるフレーズは「会社の成績表、通信簿みたいなもの」で、それを必要としている人がたくさんいる。
 商売を進める中でまたとないビジネスチャンスに巡り合ったとき、手持ちの資金だけでは対応できなければ銀行から借り入れをする。或いは、身内・知人場合によっては奥さんに借り入れを申し込む。借入が成立すれば万々歳、ビジネスチャンスモノにし会社は儲かり発展する・・・・ここまでは借り手の論理。他方貸し手側から見れば・・・・借り手の会社が儲かっているのかいないのか、借金が多すぎて資金繰りに大変な状況になっていないか・・・など、借り手の会社情報は非常に大切になる。ヘタをすると貸したおカネがパァになってしまう。お金を出してくれるヒトだけではなく、会社が必要とする原材料や消耗品など必要とする資材・サービスの仕入先、会社が生み出したモノやサービスを買ってくれる得意先、その他会社を取り巻く多くの関係者にとって、会社がどのような状況になっているかが判らないのでは不安で仕方がない。仕入先にすれば売った代金は期日にきちんと支払ってもらえるのか。買い手であるお得意先はこれからも継続して今のモノを売ってもらえるのかナドナド・・・。そんな不安を解消するために会社が情報を提供するのが決算書、つまり会社の通信簿
 通信簿と言えば、小学校(当時は国民学校)低学年時学期末に受け取る通信簿は怖かった。先生から渡された通信簿を、自分の席に戻りスコーシ開いて恐る恐るのぞき込む。眼を戻して周囲を見ると同級生全員が同じスタイルで通信簿をのぞき込んでいたのを思い出す。我が家に帰り母親に渡すときの緊張感・・・ガンバッタネの一言で済むのは判っているのだが、オコズカイに影響するのが怖かった。

【5G:ファイヴ・ジー(Fifth Generation,:第5世代)】 R01.05

 昨今何かと紙面を賑わせている言葉である。昨年後半から出始めているが、私レベルだと当時は「ゴ ジー」などと読んでいた。
 5Gは,2020年から(つまり来年から)実用化が検討されている次世代通信システムで、2020年代にはあらゆるモノネットワークに繫がる「IoT」が主流になる時代が来ると言われ、そのために必要な通信技術として5Gが期待されている。
 5G4G(2010年代のスマホ時代。因みに3Gは2000年代に始まった私の愛するガラケー時代)に続く次世代の通信技術として、2020年の実用化に向け様々な分野での利用が検討され、国家間での先陣争いに加えIT業界でもし烈な競争が行われている。我が国でも、地域課題の解決や産業の振興に役立つ5Gの活用方法を公募するなど総務省始め国を挙げて5G導入に力を入れている。
 5Gの時代が来たらどうなる。5Gには「高速大容量」「低遅延」「多接続」という主な特徴がある。
 「高速大容量」・・・・20ギガ・ビットの通信速度により、4Gの20倍もの高速大容量通信が可能となり、ダウンロードの時間短縮や超高画質の動画が快適に利用できるようになる。
② 「低遅延」・・・・テレビの国際中継放送やSkype等でのインターネット通話をしたとき、会話の時間のずれを感じませんか(ネットワーク遅延)。こちらの言葉が相手に遅れて届き、相手の言葉も遅れて帰ってくるために生じる現象。5Gではネットワーク遅延が大きく短縮され、「自動運転」「遠隔医療」など精密な動作が求められる分野での活用が期待できる。
 「多接続」・・・・災害などの緊急時に電話がつながり難くなることがある。スマホ携帯の所有が進み、同時接続の増加による通信負荷の加重である。5G4Gの100倍以上の負荷に耐えることができる。
 ネット通販やキャッシュレス時代の到来を絡めると、これからどうなる???・・・・以上ホヤホヤの俄か知識。

会議作戦の マエ と アトH31.04

中小企業向けの施策「経営改善計画策定支援事業」取組経過の報告

 前号で国の施策である「経営改善支援事業」に会議方式を絡めた結果の報告を約束いたしました。ある程度の成果はあるだろうナ ・・・とは感じていたのですが・・・・・ 以下は数的な報告

対象企業数12社。内会議方式導入後1年以上経過は6社 (会議開始後1年未満が6社) 導入後1年以上経過6社の内 赤字から黒字への転換は5社 (残る1社は社内体制の整備)

  A社:①会議開始以前3期⇒後5期②平均売上7500万⇒6400万
      ③平均所得△890万⇒360万

  B社:①開始以前10期⇒後2期 ②平均売上22500万⇒20590万
      ③平均所得△420万⇒360万

  C社:①開始以前 5期 ⇒後7期 ②平均売上18060万⇒17820万
      ③平均所得△700万⇒670万

  D社:①開始以前5期 ⇒後7期 ②平均売上38630万⇒45710万
      ③平均所得△1750万⇒170万

  E社:①開始以前9期 ⇒後3期 ②平均売上 7730万 ⇒ 7730万
      ③平均所得△890万⇒360万  

(結果について) しばし呆然・・・ いささかの手応えは感じていたのですが・・・・まさか 赤字体質改善を目的に取り組んだ5社全てで黒字化・・・とは・・・しばし呆然は掛け値なしの感想でした。(何故・・・) この仕事を始めた時からガバナンスの観点から企業を見つめてきました。企業経営の当事者は当然のことながら結果(黒字)への執着は強く、そのために為すべきこと行ってはならないことは十二分に承知している。にもかかわらず・・・・が実情。誰かに見られることで防げるのではないか。から取り組みだした会議方式でした。

【 「イエローチョーク作戦」  】 H31.03

 京都府宇治市・ 犬の飼い主が散歩中、路上にフンを残して立ち去る現場を目撃することはない。それなのに日々、うんざりするほどフンを見かけるのはなぜか。「飼い主の圧倒的多数は良識ある方。フンを放置して全く平気でいられる人はいません」は市の担当者の言葉。考えた対策はいたって簡単。落し物を見つけたらあえて回収せず、黄色いチョークで路面に印をつけ、発見した日時を書き添える。かつて駐車違反の車に警官がチョークで印をつけるのを見て着想したそうだ。名付けたのが表題の名称。半年もしないうちに路上のフンは激減し、併せて缶やゴミ、吸い殻の投げ捨てもなくなったという。放置が目立つのは家や店の少ない一角、「人目のないところではついつい気が緩むもの。だれかに見られている。そんな心理が働いて不始末が激減したようです」(担当者)。かかったコストはチョーク代だけ。・・・・以上は朝日新聞「天声人語」。「たった一本のチョークの線が、かくも劇的な効果を人々の心理に及ぼすとは。人間心理の妙を思った」はまとめの言。  

 松永会計が創業当初から取り組んできた「社内会議」には、同様な思いがある。 企業経営者の方々は、それなりの見識をお持ちだし熱心に事に当たっておられる。なのに、信じられないような判断やミスを起こし、それが命取りとなってしまうこともある。 社長達は孤独な存在とも言われている。原因は独断専行にあるのではないか。との思いから始めたのが社内会議で、「人目のないところではついつい気が緩む」への対応でもある。近年、中小企業向けの施策として「経営改善計画策定支援事業」が立ち上げられた。松永事務所でも会議方式を絡め10社程で取り組んでいる。近くその経過をまとめてみようと考えている。 何か時代が追い付いてきたような思いである。

【民は由よらしむべし 知らしむべからず  】 H31.02

 出典は『論語』。「民に法律を理解させようとしても理解させることは難しい」・・・が本来の意味。江戸時代に「法律を出した理由など民に教える必要はない。一方的に法を守らせればよい」との意味に転じ、封建時代の政治原理となった。  

 私の25年間に渡る税務署勤務は、法人税申告書の調査が主で、後に審査や指導も担当していた。 その中で気が付いたことがある。提出された申告書などの書類に多く見られた極めて初歩的な誤りである。それを知らせたくて始めた勉強会や説明会は幸いにして好評で、やがて周辺の税務署でこれに追随する動きが出始めた。まさに「知らしむべし」である。 が、「由らしむべし」が基本の当時、やがて種々の制約が掛かりだした。 勤務を辞した理由は諸々あるが、当時の税務行政の在り方に疑念を抱いていたことが一因となったことは確かである。

 松永会計事務所の創設は昭和54年(1979年)10月。今年は節目の40年目となる。この『松永会計新聞』のスタートは、昭和58年9月15日付『松栄会ニュース第1号』で、本号は352号となる。月次ペースなのでアバウト こんな回数かナ・・・が思いである。  第1号の1ページ目の見出しは、「第1回松栄会セミナー」で7月に行った約30名の関与先の方々にお集まりいただき「うどん屋さんの経営は一杯300円のきつねうどんをどうとらえるかにかかっている」をテーマにした勉強会を伝えている。 当時としては まさに「知らしむべし」である。

 40年の間に取り組んだテーマは書面添付企業ガバナンスなど。いずれも時代が追いかけてくる。

【 こだわり 】 H31.01

 コモディティー化の時代と言われています。 一般化の意味合いですが、商売の世界でいえば、市場参入時には高付加価値を持っていた商品も普及段階になると後発品との競争になって その商品が持っていた優位性や特異性が失われ一般商品化されることをコモディティー化と言います。 情報化の進む時代が背景となり避けられない流れです。表題の「こだわり」はコモディティー化への ノー で、一般化への抵抗が意味されていると思っています。「こだわり」にはその人が持つ美意識が背後にあり こだわれこだわるほど広がり難くなる宿命を抱えます。 それでも良いと思うものを残すためには「こだわり」は必要です。

 松永会計での「こだわり」は何か。・・・(関与先企業と共に成長する)は松永会計のコンセプト(概念)で、「ともに成長する」ためにこだわるのが「会議方式」なのです。30数年前の夫婦喧嘩から発した旧商法の取締役会議を意識した『会議方式』は、対応した数社の中で確かな手応えを得、さらには、平成17年の会社法制定で創設された「会計参与」に就任する中で関与先中小企業へ『会議方式』を取り込み、5年前から始まった「経営改善計画策定支援事業」での広がりは、その全てで成果に結びついたと自負しています。その間 機会あるごとに会計人仲間に『会議方式』を紹介し肯定的な反応を得てきました。しかし、その後の声が聞こえてこない。何故なのだろうか?…松永会計では何ほどのこともなく行われている『会議方式』が、何故できないのか。そこが知りたい。

松永文宏税理士事務所は
TKC全国会会員です
TKC全国会
TKC全国会は、租税正義の実現をめざし関与先企業の永続的繁栄に奉仕するわが国最大級の職業会計人集団です。
東海税理士会所属

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