「所長のこらむ」

このページは、松永会計事務所新聞の「所長のダンディコラム」を掲載しています。

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世 論 調 査  】 R02.10

 我が家で 現在取り寄せている新聞は3紙。 読み心付いてから続いている朝日新聞・・・・・お付き合いは推定80年間(今は亡き母親の話では 国民学校(現在の小学校)に上る前から新聞を読んでいたそうだ。その頃は読売新聞だったかもしれない。何故なら記憶がないのに 何故か読売新聞への既視感が残っている)。 所帯を持ち 静岡県内に居を構えてからの静岡新聞・・・・・こちらの購読歴 約50年。日本経済新聞は現在の仕事を始めてからなので41年間。 目を通す時間数は起床時(何故か年々早くなってくる) から朝食時(こちらは行儀が悪い)を含めて おおよそ2時間半。 読み残しがあれば 夕食後の時間をこれに充てる。
さて 菅義偉内閣の発足を受け、各新聞社は16、17日に電話による世論調査を実施し(たらしい)。9月18日の朝刊にその結果が一面を飾っていた。

 さて、菅内閣の発足時支持率は 朝日新聞=65%(不支持率13%)、静岡新聞(共同通信社)=66・4%(不支持16.2%)、日本経済新聞=74%(不支持17%) ム ム ム・・・・何故 日本経済新聞の支持率だけが高い。 別に管内閣にケチをつける気はないが、この手の世論調査では 各社の不支持率には差が出るものの 支持率での差異は あまり出ない との先入観があったので 再び・・・・ム ム ム。・・・・釈然としないまま一夜を過ごしたが、翌朝の日本経済新聞4面に釈明まがいの記事が5行に渡り書かれていた。毎日新聞(支持率64%)を含め朝日新聞.共同通信では 支持 不支持 判らない の数値を単純にカウントしたのに対し、日本経済新聞では 判らない の回答に対し、重ねてどちらかとの質問をした結果だとしている。
因みに 当初支持率は66%(ナンダ変わりなしジャン)だった。 重ね聴きの大切さを知る。

【 読書雑感 】 R02.09

 わずか数カ月で 新型のコロナウィルスの感染拡大は人々の生活を非日常へと叩き込んだ。3月から始まった日々は、ひたすら自粛を自らに言い聞かせる日々の積み重ねとなった。 
 連日 為すべきことも思い浮かばず、ぼんやりと泳がせていた目線が届いたのが壁際に鎮座する書棚である。 かつて 全面に並んでいた書籍は片隅に追いやられ、代わりに鎮座するのは 美術本、人形、お土産、それに意味不明品の数々。  暇に任せて生き残っている書籍を数えたら150冊余り。どうやら見た目の良い背表紙が選ばれた理由のように思われる。 その大半が中国古代春秋戦国時代・紀元前500年頃例を挙げれば、秦の始皇帝の時代を中心にした背景としている小説である。 一時 その時代の本を読みふけっていたことを思い出しながら、書籍の発行年を見ると2000年頃が中心。 つまりは20年前に読んだ本か・・・と感慨にふけりながらページを繰っているうちに思わぬ時間が経過した。 但し、内容に思い出すことはなく、いずれも初見感十分な時間となった。 それから以降、暇さえあれば20年前の書籍を読みふけっている。
 どうでもよいことかもしれないが、現代の中国を意識しながら読めば何かの足しにはなるか、などと屁理屈を言い訳に、久しぶりの読書に時間を送る日々となっている。2000年以降の書籍が一冊も残っていなかった ということは、その間あまりまともに読書をしてこなかった。ということともなる。 20年という時間が持つ意味を考え深く受け入れている日々となっている。

日歩2銭 】 R02.08

 事業・・・・・と言うよりも商売に関わっている人にはお馴染みの言葉。 昭和の時代を思い浮かばされる言葉です。 年を365日とした場合に、借入金100円に対する1日当たりに発生する利息は、0.02円ですよ。つまり借入金100円に対し1日当たり2銭を利息として支払ってください。これが日歩2銭とのこと。 これが日歩2銭… 1年経てば 2銭×365日で730銭、つまり7.3円。 で ・・・・・年利率は7.3%。 昭和の時代では日歩2銭が基準なので 年間利率は7.3% 。100円当たり年間利息は7円30銭で年利率は やっぱり7.3% 。  そういえば 税務署の税金延滞にかかる延滞税率も日歩2銭だったよなア・・・・・・わりあい最近までだったような気もするし 等々。 以上は昔のお話。  しばらくの間こんなことを考えているうちに、何か頭のなかが混乱し始めてきたようです。 
 現在の銀行からの借入金利率は?・・・・・   日本の一般的な銀行利率は1%を基準にしていると言われているけど、 それって高いの? それとも安いの?・・・・。  お隣の韓国ではどれくらい?     地球の裏側ブラジルではインフレで大騒ぎだが・・・・・   そういえば中近東地帯でも・・  いやいやイタリアでのキナ臭い話も聞こえてくるしEUの中での優等生ドイツとの関係はどうなるのかなア 等々 膨らみ始めた妄想は留まるところを知らず彷徨(サマヨ)うばかりです。 日常的に金利に絡む話は多く出ますが、こうなると蔑(ナイガシ)ろにはできません。きっと奥は深い。

【 年 度 末 】 R02.07

 常識的には3月末での一区切り・・・・年度末・これが日本の常識です。  ・・・・・・ その区切れが、その年度に関わりあう仕事で働く 我が国の行政を相手に従事する者にとっては、年度仕事のまとめは6月末で、この仕事を終えた時に やっと年度末が消えてくれます。 と言うことで、目下あれもこれものテンテコマイ状態。 頭の中では2時間で片付く仕事も、手を付けてみれば1週間に膨張する始末。 まぁそのことは管理職にあるものの身にしてみれば 止むなしとするかだが、 それにしても眼前には種々雑多な仕事の山。 毎度のことながら 性懲りもなく訪れる何十年来の年度末行事となっている。
 何故に2時間のはずが1週間に膨張するのか。  
 第一には、仕事の山を横に眺めながら、眼前に置かれたペーパー1枚の裏に透ける様々な出来事 或いは それに関わる思いに浸るためである。 そういえば・・・・ そうだったよなあ・・・・ 等々。思いは一瞬の間に50年 或いは80年の時間を行き来し、気が付けば、我が手は 意味もなくホッチキスをこね回し、ハサミを鳴らしている。  
 第二には、目にしたペーパーに記されている内容から これから始まる将来への思いを妄想する。これ・・・・面白そう。あいつと組めばとんでもないことが始まりそう。コロナの次には何が来るか。トランプがめくられるとどうなるのだろう。  等々・・・・気が付けば目前の景色は今朝のまま。

【 新型コロナウイルスⅢ】 R02.06

 街中で人々の影が薄れ、マスクに覆われた顔を合わせながら、目と目で挨拶をかわし続けた緊急事態宣言は解除されたものの、新型コロナウイルスが消え去ったわけではなく、依然として街中を跋扈しています。  
 ウイルスの正体も定かではなく、これと言って有効な予防薬 治療薬もない中で生き続けよ。 と 言われても・・・・まともな武器も持たせてもらえず、自らの体をもって敵戦車に突撃せよと命令された、どこかの国の兵隊が思い出されます。 今になって、新型コロナウイルスに対する行動規制の指針の内容や発令のタイミングについての是非を声高に論じ、我が国の発症率は 他国のそれに比較して低く死亡率も低い。 等々 といくら叫ばれても何の慰めにもなりません。  
つまり・・・『そのウ~チ~何とかナ~ルデショウ^^♪♪・・・・・』なのです。  
手ぶらでコロナと向き合わされ、これからも向き合い続けなければならないのは、私であり貴方なのです。 てなことをボヤキたくなる昨今ですが、本当にどうしたらよいのでしょうか。
 今の世を生きるすべての人たちは、正体も定かではない新型コロナウイルスと向き合って生きていかなければなりません。 出てくる言葉は 「お互い・・・・気を付けましょう」であったり
「…お大事に・・・・」であったりとボキャブラリーは尽きません。
で  お互い・・・・気を付けましょう。そして 本当にお大事に・・・・・・・です。

【 新型コロナウイルスⅡ】 R02.05

 国内メディアでは連日のコロナ騒ぎで関連ニュースが踊っている  ・・・・・先月号の書き出しです。もっともらしいのですが、何か他人ごとの感は否めません。が、一カ月の時間で様変わり。新型コロナウイルス蔓延で大変な昨今です。  
 心と身体の防衛に努めましょう。危機的状況下では防衛が基本です。


少しくらいなら楽をしてもいいだろう。 
少しくらいなら許されるだろう。もう少し、もう少し……。
 このもう少しが自分をダメにします。妥協を許した己の心
 に流されているだけです。 流れはどんどん加速。気付い
 た時にはもう弱い自分を治せず、他人にも迷惑をかける。


  * 腹が立つけど、もう少し歯を食いしばろう。
  * つらいけど、もう少し耐えよう。

   こんなもう少しが、いつか強い自分を育ててくれる。
   強いと言っても、身勝手な強さじゃぁない。 
   じーっと耐えて、自分にちょっぴり厳しくする強さ
   なのです。

 

  あなたはどっちの ‟少し”を選びますか。


【 新型コロナウイルス】 R02.04

国内メディアでは連日のコロナ騒ぎで関連ニュースが踊っている。・・・・で 統計の話。
3/25AM7:00に於ける日本の感染者数 1、193名。総人口1億2,600万人に対する比率約0.000947%。同日同時刻における世界の感染者数370,917名。総人口76億3,000万人に対する比率約0.00486% 。
 ここからが本文。  感染が急増中の欧米のメディアでは、日本の新型コロナウイルスの感染者数が、統計上では先進国の中で圧倒的に少ないことをめぐり、日本は検査不足で実態が反映されていないのではないか。 それとも感染抑止で機能しているのか。 などの話題が盛んにおこなわれているとのこと。 まあ・・・いらぬお世話と言えばそれまでだが、いくつかを拾い出してみた。
 ① ドイツ誌電子版では、『日本のコロナの謎』という記事を   掲載。欧州と違い多くの店舗が開いて  いるのに、日本の感染者数は少ないと指摘。 検査数の少なさへの批判と、疑いが強い症例に絞り 効率的に検査しているとの両論併記。
 ② 米通信社も、検査数の少なさを指摘しつつ、検査数が多いイタリアより致死率が低いことを紹介。
握手やハグ行為の少なさ、手洗い習慣などを肯定的な要素として挙げている。
 ③ 英国の某大学データベースには、不完全としつつ公開している統計によると、英時間20日までの集   計では、日本のPCR検査件数は約15,000件と、韓国の31万件超、イタリアの20万件超と比べ少ない。ただ、WHO幹部某氏が23日の記者会見で、日本の検査数の少なさを問われ、「インフルエンザなど既存の疾患発見の仕組みが機能しており、新型コロナウイルス検査の前に別の疾患が判明する場合もある」との照会と、検査徹底が最重要とする一方、検査数に表れない対策があるとの認識も記されている。  と まあ まことに・・・・・・

【ネクスト・ソサエティ】 R02.03

 松永会計での『ドラッカー教室』は新しいシリーズに入っている。 表題はそのテーマであり、使用するテキスト名でもある。  
【ネクスト・ソサエティ】が刊行されたのは2002年(2005年11月死去)であり、ドラッカーの晩年における論文や対談などが載せられている。  第一部「迫りくるネクスト・ソサエティ」の数字は2000年乃至は2001年のものとなっており、内容は 20年後の社会(まさに現在の社会)を予測し、対応を考えさせるものとなっている。
急激な変化と乱気流の時代にあっては、単なる対応のうまさだけでは大きな成功を望み得ない。大きな流れを知り基本に従わなければならない。 個々の変化に振り回されてはならない。大きな流れそのものをチャンスとしなければならない。 その大きな流れがネクスト・ソサエティの到来である。 それは 若年人口の減少であり、労働形態の多様化であり、機械化がもたらした製造業の変身であり、対応する企業とそのマネジメントの変容が要求されている。 
ドラッカーは言う。この大きな流れに乗った戦略をもってしても成功が保証されるわけではない。しかし、それなくして成功はあり得ない。 ・・・・・ と。
  今回の教室では、テキストの読み合わせを省略し、呈示されたテーマに沿って全員がそれぞれの思いを述べる方式で行われている。 初めての試みもあってか、大きな流れに乗っての主張はまだまだ出てこない。 米中間の貿易戦争に端を発した世界経済の行方。 コロナウィルスが引き起こした世界的な混乱。明日ではなく・・・次の瞬間に不安を感じている今を、どう捉え対処するのか。 
今後を期待すること、大である 。

【 あしの裏・わきの下】 R02.02

幼な子をあやすとき、足の裏やわきの下をくすぐるように触れたことがありませんでしたか?
反応を示し、時にはキャッキャと声を上げた時に、小さな幸せ感を感じたことありませんでしたか。今回は触覚の話。
自分の指で触れてもくすぐったくない足の裏やわきの下。なのに、他人に触れられるとくすぐったくなる。こんな何故を真剣に探究したのは、古代ギリシャのアリストテレスだそうである。到達した結論は「自分の指の動きは予測できるが、他人の指の動きは予測できないためである」。現代の学者たちが、MRI(Magnetic Resonance imaging :磁気共鳴画像)を使って、くすぐり行為と脳の反応を調べた結果、アリストテレスの推理は正しかった。とこちらも結論付けた。
「万学の祖」と呼ばれたアリストテレスは、五感の中で触覚を「第一のもの」と位置づけていた。人の皮膚には感度の良いセンサーが備わっている、そうである。ものの凹凸を覚知するのはメルケル細胞。ツツッと滑る感覚を担うのがマイスナー小体。ザラザラ感はパチニ小体。他にも役割不明なセンサーがいくつもある。・・・・らしい。いずれにしても聴き慣れない話ではある。
「百聞は一見に如かず」と言われるが「一触には百見を上回る力がある」らしい。
触覚は人の思考に影響を及ぼすかを実験したアメリカの大学がある。未知の人物の写真を示して性格を推理してもらう実験である。ホットな飲料を手にした写真の人は、冷たい飲料を手に持つ写真の人よりも「あたたかい人」だと想像する割合が高かったそうである。
今より2400年前アリストテレスの昔から、触覚の世界は不思議に満ちている。

【 環境変化を追いかける 】 R02.01

 経営にとって継続は最低の条件。継続には時代の環境変化への対応が必要と語り継がれてきた。
このような書き出しとなったのは、全米各地で有名小売店の破たんが相次ぎ、店舗の閉鎖が新規開業を上回る状態が続いている。・・・との記事が目に留まったせいで、米国に起きた変化はいずれ日本にも及ぶのが通例。
日本は長寿企業が多いいことで有名だが、語り継がれる長寿方程式なる言葉がある。『企業の寿命を延ばしたければ、時代の環境変化に対応し進化せよ』で、経営教科書の類には必ず載っていると言っていい。仕事柄、経営に関するセミナーに多く参加してきたが、繰返し聴かされた言葉となっている。問題は環境変化をどう読み取るかであるが、当然のことながら起きた環境変化を追いかけていたのでは手遅れとなる。どれくらいの先を読むかで議論は沸騰し結論に至らない。「そもそも目まぐるしく変わり続ける世の中で、先のことなどわかるわけがない。無駄ムダ」等と茶化す輩も出てくるが、『明日をも知れぬわが命。いま何事が起きてもおかしくない』のが世の中の常であるならば、茶化す輩ももっともである。
そうは言っても・・・・の話がある。1963年国連(国際連合)が37年後の2000年の世界人口を61億2973万人と試算したところ、実際は61億2412万人で誤差は561万人0.0092%。その国連が今年の6月に発表した推計によれば、2050年までに世界人口は現在より20億人増加して97億人になる。さらにこの溢れかえった人々がどこで暮らすかを予測すれば、70%以上が都市部に集中するという(現在は55%)。我が国でも人々の都市集中化傾向が顕著であるのを見れば・・・・である。
環境変化と向き合ってみたい。

松永文宏税理士事務所は
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東海税理士会所属

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